Mountin view Church - Fukuyama Christ Church 「山を望む教会」 福山キリスト教会
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photo by Tokio Ueno
■土地に根ざす。
聖書の中に「目を上げて私は山々を仰ぐ。」という一節がある。
この教会は20余年前アメリカから宣教師が来日し、古い病院跡を借りて伝道を行ってきた。そして今回、熊ヶ峰の山嶺を望むこの地に新たな生を受けることになった。地域に根ざし、山の彼方から来る主の助けに祈りを捧げる場としてあるべき姿は、大地から生まれ出て山に向かうベクトルであると考えた。この教会の象徴とも言うべき、大窓の十字架ごしに、山を望む景色をロゴマークとしてデザインし、エントランスやロビーの扉にステンドグラスとしてはめ込んだ。

■日本の工法と西洋的架構
革新的な計画を、実現する工法には日本の風土に最も適しているという見地から木造在来工法を用いた。一方で、架構については初期中世キリスト教建築の基本であるバシリカ式教会堂の構造にならって正面に向かって左右の柱をダブル配列し、大スパンの会堂空間を確保した。

十字架のある大きな窓には、天井と十字架横桟の内部に隠されたカーテンボックスがあり、十字架を避けて4枚に分割した電動ロールスクリーンが見えないように格納されている。(ロールスクリーンをおろしても十字架は隠れることはない。)このロールスクリーンは光を半透過させる生地でできており、十字架が行灯で浮き彫りにされたように感じられる。