悠波庭 YUNAMITEI
広島県福山市 2020年
100年近くの歴史ある庭の移築。都心への住み替えに際し、長年親しんでこられた庭をコンパクトに抽出して再構築。木の塀は杉の注入材を積層して陰影をつけました。キリリとした五葉松、悠然とした梅、光を包み込むような枝垂れ紅葉を移植し、石畳や石灯籠も移設しました。枯れ井戸にはトクサを植えて、時間の流れを表現しました。駐車場から玄関までを繋ぐスロープは少し浮いた桟橋に見立てて、地面の玉砂利に埋めた瓦や長石で波を描いています。
写真 上田 宏