F邸 / 「ネイティブなパソコン教室」 ─地元に根ざした、したしみやすい教室 ─

1997年竣工 
 (広島県福山市) 
<依頼の主旨>

既存住宅の2階部分を増築して、主に小学生の子供を対象としたパソコン教室を開くための部屋とする。
教室への動線は居住動線と分離する。
パソコン教室として、周辺環境のなかで目をひくデザインでありながら、近隣の景色に違和感を感じさせないデザイン、かつローコスト化。イメージは「モダンな和風」


<設計主旨>

外観は白い壁と黒い屋根で周囲との調和をはかり、格子組みの外部階段をデザインのポイントとしました。機能的に必要な階段をデザインのポイントとすることで、2階への誘導を促すと共に、ローコスト化をはかりました。

内部は、小屋組みを露出させ、子供たちの活動を育む伸びやかな高さのある空間を確保。
パソコンというハイテクな事を学ぶ空間であるがゆえ、ナチュラルな木の持つ暖かい質感の素材計画としました。木の質感を際立せるため壁面は白色。

採光は、パソコン教室であることから、画面への写り込みをさけた足元窓と天窓でとる。
足元窓は、夜になると外から内部の人の動きが見えるため、主に夕方から開かれる教室の活気を周囲に知らせるサイン的な役割も果たします。

照明は器具の存在感をなくし、かつ教室としての機能上、蛍光灯照明が必要なので、天井に対するアッパーライトで照度を確保し、デザインのアクセントとして、コーナーに和紙行灯のペンダントを配置しました。

依頼は建築だけでしたが、ロゴも含めて提案しました。

びんご弁で『こねら』ははつかねずみのこと。パソコンのマウスを、どこかラテン語にも似た響きのある地元ならではの言い回しで、なんだか面白そうな、そして地域に根差したパソコン教室の在り方を表現する。
「お母さん、今日はこねらの日よ。いってきまーす!」と、元気良く子供たちが出かけてくるのを待ちたいものだ。

こねら:稲刈のころ、藁屑でできた団子のようなものがある。中にはこねらのどんびいご(生まれてほやほやの子)が十匹ばかりいる。繁殖のサイクルが早いので、廿日(二十日)のタイトルがつく。
<出典:『びんご弁じゃったら』高橋孝一著>

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